12月5日(日)と19(日)の2日間、住吉区役所大会議室にて、大阪市住吉・東住吉・西成区の防災士チームのコミュニティ防災人材育成プログラム インストラクター養成編が開催されました。
参加者の皆さんが受講されたカリキュラムは、インフォメーションマスター、ファシリテーションマスター、コミュニティマネジメントマスターの講座です。
1日目前半のインフォメーションマスターとファリシテーションマスターの講義&ワークショップは、YuMake 合同会社代表社員、一般社団法人code for Japan フェロー、一般社団法人シビックテックジャパン理事、Code for Ikoma代表と幅広くご活躍の佐藤 拓也氏にご講演いただきました。
インフォメーションマスターとファシリテーションマスター講座では、canva というデザインツールを使ってグループで防災イベントを考え、啓発チラシを作成し、共有しました。2チームに分かれて、課題 → 課題解決 → 啓発チラシ完成までを短時間の間にチームワークよく行いました。
1日目後半のコミュニティマネジメントマスター講座では災害協力シミュレーションゲーム「ダイレクトロード『内陸の町編』」を行いました。
時間内に消火・救出・搬送・救護という4つのミッションをすべてクリアしました。最後に周りの人役の人も加わって、振り返りを行いました。
2日目はロールプレイ災害対応演習というカリキュラムを中心により実践的な演習を行いました。
まず、事前に課題として出されていた状況付与表の発表後、災害時の状況のイメージや、それによる困難の状況を話し合いました。
次に、いよいよ災害対応演習のスタートです。
参加者の皆さんは、防災リーダーチームと被災者チームに分かれて、それぞれの状況付与について、「リーダー役」、「記録役」、「調整役」の役割を担いながら「誰に」「何を」「どう頼むか」の回答を時間以内(1問10分以内)に作成し、発表するという演習に取り組みました。
コントローラーは被災者チームを三田村先生、防災リーダーチームを生田先生です。最初に発表し、話し合った同じ状況付与についても違う立場で回答を導き出しました。
2コマ目の後半は、チームのチェンジとメンバーをシャッフルして、前半と同じ内容で演習を行いました。前半同様、2問目は1コマ目に話し合った内容での状況付与についてそれぞれのチームが取り組みました。
最後に、災害対応演習の振り返りとして生田先生から、この演習の特徴は状況創出により災害時にコミュニティで起こるできごとのイメージトレーニングであったことや同時多発的に起こる状況に対応するためには、
・状況ごとの優先順位づけ
・状況に応じた資源の把握と活用
・コミュニティ内とコミュニティ間の調整力
という点に注意して、リーダー役・記録役・調整役がその役割を果たすことが重要であることが伝えられました。
上記のような対応力はトップダウン型では実践できないこと、アクション編のプログラムのソーシャルキャピタルのカリキュラムで学んだ、Bonding(コミュニティの結束力)、Bridging(他のコミュニティ間の連携)、Linking(行政や学校との連携)の3種 をバランスよく備えることの大切さが説明されました。
インストラクター養成編はアクション編に比べてかなり実践的な学習になりました。参加された受講生の皆さんは、どんなカリキュラムにも積極的に取り組んでいました。インフォメーションマスターとして、ファシリテーターとして、コミュニティマネジメントマスターとしての自信もつけられたのではないでしょうか。今後も皆さんがコミュニティ防災人材として活躍していけるよう応援していきます。